僕のギジュツカイハツ部日記1

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就職活動

仕事を辞めてから半年位して、さすがに親から「いい加減にしなさい、仕事を探して来なさい」と言われて職業安定所(その当時はハローワークとは言ってない)に行ってみた。

当時パソコンは在りはしたが、それほど普及しておらず、職業安定所の職探しはファイルに入った求人票をパラパラと見て探すのだった。

求人票

若かったので出来そうな職業はいっぱいあったが、自分の希望は「家から近い」「仕事が楽」「給料が高い」と都合の良いことばかり考えていた。

求人票の中に興味深い求人があった。
家からも車で5分、出張は多いが機械のメンテナンスで、給料も今まで勤めていた会社より多かったので職安の人に言って面接を決めた。

面接

面接の日、スーツを決めてH社へ。
まさに車で家から5分の工業団地内。

ギジュツカイハツ部」に来てくださいとの事だったので、でっかい看板に「技術開発部」と書いてある細い階段を登った。

当時はどんな小さな町工場でも猫も杓子も「ギジュツカイハツ部」がありました。
技術開発と言っても自社製品の開発で「商品開発部」と言った方が早いけど「技術開発部」と言った方が見栄えがよいのだ。

中に入ると其処は工場の天井部分に付けられた小部屋で工場の休憩室みたいな所。
天井クレーンが動く度に震度5位にグラグラ揺れる。
其処で待っていたのはボクより10歳位年上の千々松という飄々とした感じの人でした。

ボクは履歴書を渡した。
千々松さんは履歴書にさっと目を通すと、「いいよ、明日から来て」
簡単なものだ、ちょっと拍子抜けした。

「ついてきて」
千々松さんはの後をついていった。
工場見学のつもりらしい。
いわゆるオリエンテーションだ。

工場のいろんな部所に連れて行ってもらって簡単な説明を受けた。
基本的に工場は金属プレス製品を作っていて、建築金物と海苔乾燥機の部品を作っている。

ボクの仕事は海苔機械部品の関係で海苔機械の制御装置を会社が開発したので、そのメンテナンスらしい。

「ギジュツカイハツ部」の人は今シーズンだから各地に出張でいないんだそうだ。

今日1日は見学と各部所の担当者に挨拶をして終わった。

タナカ君と岡山に出張

翌日、出社すると千々松さんともう一人いた。
「タナカです」
ひととおり挨拶すると。
明日からタナカ君と一緒に岡山に出張ね、と千々松さん

その日は明日の準備と雑用。
言われるがまま荷物をライトバンに積み込むと、後はタナカ君と明日からの出張の打ち合わせで本日の予定終了。

翌日、出張に出発、先ずは運転はボクの番。
順調に岡山に向けて高速道路を東へ東へ。
山あいの高速道路のトンネルを抜けた時だった、強風にあおられてハンドルを取られてしまった。
荷物が軽かったせいか車の制御が出来ない。
車がぐるぐる回りだした。
死ぬかと思った。
ハンドルを回転と反対方向に回したり、ブレーキを踏んだりしてやっと車が止まった。
幸い他の車はいなかったので助かった。

タナカ君も「死ぬかと思った」と安堵の表情
「運転代わります」と言うのもわすれなかった。

高速道路を降りて国道2号線に出た。

お昼になったのでトラックステーションに入って食事にする。
トラック運転手達が食べるだけあって量が半端なく多かった。
若さがなければ食べきれないかも。




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